かつて大好きだったもの。
そして今は存在しないもの。
ここはそれらを紹介することで同士と慰め合うことを目的にしつつ、あわよくば復活したりしないかなともくろむシリーズです。
※6/21追記
どうやら検索から「キースマンハッタン 閉店 理由」でここへたどり着いている方が多数いらっしゃる様子。
誠に残念ながらこの記事にその答えはありません。
なんなら私も知りたい。
最後まで愛情はたっぷりなので、お時間があればぜひ寄っていってください。
同士がたくさんいると分かってうれしいです。
キース・マンハッタン
プレジィールという会社の一ブランド。
それこそがキース・マンハッタン。
プレジィールはグラマシーニューヨークやファウンドリーなどを展開している会社ですね。
これらのお店、甘いものが好きな人ならデパ地下で一度は見たことがあるのではないでしょうか。
キース・マンハッタンは、関東圏では大丸東京と羽田空港にのみお店を構えるなかなかレアな存在でした。
ちなみにモンブランで有名なジョトォもプレジィールのブランドですが、こちらもキース・マンハッタン同様、現在はブランド終了しています。
出会いは突然に
出会いは数年前にさかのぼります。
当時フリーターだったくじらぱん。
生活はいつもぎりぎり。
空腹を満たすのがやっとで、とても甘いものまで手が回る状況ではありませんでした。
ある日、祖母が東京へ遊びに来たときのこと。
物欲しそうな目でスイーツショップを見つめる私を哀れに思ったのか、好きなものを買いなさいと私を大丸へ放流してくれたのです。
そんなとき一番に目に飛び込んできたのがキース・マンハッタンでした。
悩み抜いた末に選んだもの
このとき食べた悩みに悩んで選んだもの。
イチゴのタルト
和栗のモンブラン
ちゃっかり2つ選んでいます。
母も一緒におり、かつ母は甘いものを好んで食べないのをいいことに、独断により選定しました。
久々のケーキの味
家に帰り、大好きな甘いものと久々に対面します。
大粒のイチゴがごろごろのった真っ赤なタルトは、当時の私にはまぶしいくらいきらきら輝いて見えました。
土台のタルト生地のさくさく。
間のカスタードクリームの甘さ。
トップにおわすイチゴたちのみずみずしさ。
和栗のモンブランは標高が高いタイプ。
当時はこの手のちょっとおしゃれな見た目のモンブランを食べるのが初めてだったので、謎の緊張に包まれていました。
甘すぎない生クリームと濃厚なモンブランクリームの絶妙なバランスたるや。
一口一口かみしめながら完食。
ここのケーキは値段のわりに1カットが大きく、2個1,000円ちょっとでとても満ち足りた気持ちになったのを覚えています。
実力は本物
久々の甘いもの摂取で補正がかかってると思ったことでしょう。
完全な否定はできませんとも。
しかしです。
甘いものを食べない母が初めておいしいと思ったのもここのケーキだそうで、以来、他店でもケーキをちょこちょこ食べるようになっています。
甘いもの好きじゃない人間をもうならせるキース・マンハッタン、なんて偉大な存在。
食べたのは一度だけ
ここまで何度も食べた常連かのごとく推していますが、実は食べたのはこの一度きりです。
本当に当時は電車賃も惜しむくらいのぎりぎり生活で、東京駅まで行くことが結構なハードルでした。
何かのついでならばとたびたび考えましたが、なかなかタイミングが合わずに時間ばかりが過ぎ、2020年10月に閉店してしまったことをあとから知ることとなったのです。
ああ、あのめちゃくちゃ大きいカマンベールチーズスフレドーム、一度食べてみたかったな。
会社が同じならいいのでは?
絶対に違います。
実際にその後、他ブランドの商品も購入して食べましたが、当然、同じものには出合えません。
商品展開も味も、ブランドそれぞれに独自性を持っている証しでもありますね。
グラマシーニューヨークの超前衛的な見た目をしたマカダミアチョコレートも濃厚でおいしかったですよ。
友人と2人で完食したときはその濃厚さをちょっと恨んだりもしたものです。
プレジィールさま、何とぞ何とぞ
キース・マンハッタンのブランド終了を知ったときは日がな一日、Google検索で終了理由や再開の予定がないか血眼で調べていたものですが、ネットの声を見るに悲しんでいたのは私だけではありませんでした。
ここへたどり着いてくださるキーワードからも、今もなお根強いファンに惜しまれていることがうかがえますね。
もしもブランド名が変わってしまうとしても、いつか当時のケーキたちに再会できることを願っています。
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